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ハクビシンのおはなし [山のどうぶつ]

先週の早朝、ごみ収集場所に我が家のゴミを運んでいきました。
その道路の片隅で死んでいる動物を見つけました。
猫くらいの大きさで、こげ茶色の短毛でシッポが長い動物です。
一見猫に見えますが、足が短くて足の裏の形状がかわうそみたいで、
耳が小さくて鼻がとがっています。ハクビシンでした。

ハクビシンはこんな動物です。
Yahoo!きっず図鑑のページのハクビシンの写真です。

http://zukan.kids.yahoo.co.jp/animal/kind/mammals/0072.html

このハクビシンは、頭から血を流した状態で倒れていましたが、
ほかに外傷はなくてきれいでした。
多分、車にぶつかってしまって即死だったのではないかと思います。
死んでいるハクビシンがこれ以上轢かれないように、誰かが道路の片隅に
置いてくれたような気がしました。

猫くらいだと結構大きいので、連れて帰って庭に埋めてあげるのが難しく、
ご冥福をお祈りしてその場を離れました。
多分、この場所に移動させてくれた方が遺体を引き取ってくれるように
市に連絡してくれると思いました。
そのとおりで、後になってから遺体はそこにはありませんでした。

ハクビシンが交通事故にあったらしい道路は見通しの悪いカーブになっていて、
野良猫さんが事故にあってしまうことが時々ありました。
私は事故で死んでいた野良猫さんを市に連絡して引き取っていただいたことがあります。
山から少し離れた住宅街での野生動物の事故死ははじめてでした。
ここまで下りてきているんだなあというのが実感です。

動物にとって危険な場所は、お年寄りや子供さんにとっても危ない箇所だろうな・・
いつもと心配になります。
私自身もここを通るときは気をつけるようにしています。

少し時間がたっていましたが、ハクビシンとおはなししてみました。

ハ「この自然の中で僕が生きていることを示したかったんだ。
  車に轢かれたのは悲しかったけど、ここにはまだ自然があって、
  僕らのような野生動物が生きているって。

  小さな柿の実や木の実、山のめぐみをもらって、山で生きていたんだけど、
  春は食べ物が少なくて里に下りてきた。
  僕らも子育てのために栄養が必要だったんだ。
  これから家族が育って授乳の季節。
  僕の奥さんも栄養が必要だったんだ。
  餌場を探していた。
  そのときに轢かれてしまった。

  僕の寿命は尽きてしまったけれど、奥さんはきっと僕のあとを継いで
  子供たちを育ててくれると思う。
  もう里のほうには下りてこないでねって言ってね。

  僕らにとって道路との共存は難しい。
  危険をおかしてでも餌をとらなくてはならないのは、
  生きるために仕方のないことだけど、森の道や山の道に
  くらべて、とても恐ろしいと思うんだ。
 
  多くの野生動物が轢かれて死んでいる。
  もし、山道で野生動物を見かけたら、少しスピードをゆるめて
  通してあげてね。
  その心で彼らは渡れるから。

  この場所に生きているもの同士、ゆずりあって、与え合って
  生きてゆければ、小さな自然の中でも、僕らは生き続けて
  いけると思うよ。

  タヌキも、ハクビシンも、キツネも、テンも、人にとっては
  やっかいかもしれないけれど、小さな里山で命を
  つないでいくことを許してほしいんだ。
  懸命に生きているんだ、僕らも。
  山里から離れないようになるべくするね。
  僕らを見守っていてね。」

以前、大阪に住んでいたとき、住宅街の真ん中にあった運動場の草むらを堂々と歩く
テンの親子をみかけてびっくりしたことがありました。
静岡に帰ってきてからは子ダヌキ、生きているハクビシンとも会ったことがあります。
北海道では冬に住宅街でもキタキツネ見かけました。

畑の作物を荒らしたり、民家の屋根裏に住み着いて駆除されたりと人とのトラブルも
耳にすることがあります。
だんだんと山や緑が少なくなってきて、彼らは人里の隣で生きているのだと思います。
そんな彼らは、「僕らも生きているんだよ!」と伝えたかったのだと感じました。
またもし、道でばったり彼らに会ったら、「頑張って生きてね!」と声をかけようと思いました。

今朝は、カン・ビンの収集場所に運んで行ったら、そこで愉快に遊んでいる野鳥に
会いました。
イソヒヨドリの若鳥が三羽、楽しそうにカン・ビンの山を観察していました。
今はなんでも興味津々の若鳥たち。
私が行くとそばの塀に止まって、「じゃね!」と言って飛んでいきました。
もうそばには両親の姿はなくて、一人前になって兄弟で一緒に過ごしているようです。

春に巣立った若鳥たちはしばらくの間、群れで暮らしているのをよく見かけます。
つい最近巣立ったムクドリたちの群れもそうでした。
ご近所のムクドリ夫婦とスズメ夫婦は一回目の子育てを終えて、第二段の
子育てをはじめています。

私とおはなししてくれたモリアオガエルの卵はおたまじゃくしになりました。

140610モリアオガエル卵2.jpg

140610モリアオガエル卵.jpg
草についていた泡状の袋をやぶって、池に飛び込んだおたまじゃくしの形跡が
下の写真です。
卵の泡が池に浮かんでいます。

今日も住宅街や里山の中で野生動物たちはたくましく生きています!

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