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ダーウィンが来た!のゆきむしの番組を観て [むしのおはなし]

1月22日(日)のNHKの「ダーウィンが来た!」でゆきむしを放映するよ~と
友達のSさんが教えてくれました。

ゆきむしと言うと、昨年11月におはなしした虫です。

20161129ゆきむし3.JPG

☆ゆきむしのおはなし~彩りのある人生を
http://nijino-ehon.blog.so-net.ne.jp/2016-12-20

録画して昨日観てみました。
その内容に感動!!

NHKのサイトで紹介しています。
☆大変身!北海道 雪になった虫
http://cgi2.nhk.or.jp/darwin/broadcasting/detail.cgi?p=p489

この番組で、ゆきむしの一生をより理解することができました。

ゆきむしの正式名称はトドノネオオワタムシと言って、アブラムシの仲間です。
番組の最初では、北海道でゆきむしが見られた日と初雪が降った日について
検証していました。
すると、風のない穏やかな日にゆきむしが発生して、その2~4週間後に
初雪が観測されていました。

それは、ゆきむしの生態に深く関係していました。
発生したゆきむしは、温度や気候などの条件が揃った日に地面から
出てきて、ヤチダモの木にいっせいに移動していました。
そこで羽根のないアブラムシのようなオスとメスの幼虫を産み落としました。
役目を終えたゆきむしたちは命を終えました。

そのオスとメスが10日で成虫となり、ヤチダモの木に卵を産みました。
それがちょうど、ゆきむしが発生してから2~4週間後で、その頃に
初雪が降っているようでした。
それがゆきむしが見られると初雪が降るという言い伝えになっているようです。

その卵が越冬して、春になるとそこで何世代も成長を重ねて子孫を
増やしていることがわかりました。
ゆきむしの姿になるのは、ヤチダモで越冬するための卵を産む子供たちを
産むためだったんですね。
命を次の春につなぐために、ゆきむしの姿になるのだそうです。

そして、もっと驚いたことがありました。
ゆきむしは、ヤチダモで何世代も姿を変えながら(同じ虫とは思えない変化ぶりです)
子孫を増やしてきて、夏になるともう一度羽根のある世代が生まれてきました。
ゆきむしに似ていますが、秋ほどろう物質であるフワフワは見られません。
羽根を持ったゆきむしは、今度はトドマツに移動して、地面近くに幼虫を産みました。
すると、アリがやってきて幼虫を巣に運んでいきました。

アリとゆきむしの専門家の先生達が、アリの巣を観察できるように
透明な容器にトドマツを植え、アリが来るように誘い込む準備をしました。
そこにゆきむしの幼虫を置いて観察がスタートしました。

アリは一匹ずつ幼虫を加えて巣に運んでいきます。
その時は体をちぢ込めてじっとしていて、アリが巣の部屋に置いたとたんに
動き出して、トドマツの根の樹液を吸い始めました。
どんどん運ばれてくる幼虫達。地下でトドマツの樹液を吸いながら成長し、
おしりから甘い蜜を出して、それをアリが舐めにきます。
幼虫とアリの見事な共生関係が出来上がっていました。
これには、先生方も感動していました。

地上でもアリがアブラムシを守って、甘い蜜をもらう共生関係がありますが、
これが地下でも繰り広げられているとは!

こうして、ゆきむしになる世代になるまで、地下で安全に過ごすのだそうです。
たくさん増えて、ゆきむしになった世代は、先ほどのように温度と気候の
最適な時期に地上に出ます。
そして、今度は来春の命のために、ヤチダモの木に飛んでいくのだそうです。

春のヤチダモからは豊富な樹液が出て、ゆきむしたちが爆発的に
増えるのを助け、たとえ天敵に食べられても負けないくらいの数を
増やせるのだそうです。
ところが、夏のヤチダモは元気がなくなり樹液が減るため、夏~秋は
トドマツに移動して、アリのお世話になっているというサイクルでした。

ゆきむしと自然の共生関係の見事さに感動しました!

ゆきむしは言っていました。

「虫が冬になって亡くなること。
 また春になって私たちは生まれて、ゆきむしまで
 命をつないで、季節の移り変わりを伝えるんだ。
 そうして一年を過ごして、長く生きるものたちに
 一生は私たちの一年と同じだと知ってもらいたいんだ。

 その一生を一年を。
 春 夏 秋 冬 
 どの季節も大切に生きて。
 彩りのある人生を生きてね。
 そして、また春を迎えてね。」

この番組を通して、ゆきむしと自然の命の輪を見せてもらえました。

いのちはめぐって まわっているんですね。

ゆきむしに負けていられないな、頑張らなくっちゃ!と思いました(^^)



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