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子ヘビのおはなし~小さな緑地は命綱 [は虫類のおはなし]

7月31日の早朝のことです。
まだ人がほとんど歩いていない道路を愛犬とてくてく歩いていました。

愛犬が地面をくんくんして「ここにいるよ!」と私に知らせました。
その鼻先を見ると、5ミリくらいの太さ、12~13センチほどの長さのものが
にょろにょろ動いています。
ミミズかなあ~と思ってよく見ると・・・小さな子供のヘビでした!
こんなに小さい子を見たのは初めてで、感動して眺めていました。

子ヘビは一生懸命に道路を横断しようとしていました。
早朝とはいえ車は通るので、横断し終わるまで見守ることにしました。
私と犬が道路にいたらそう簡単にスピードを出さないだろう・・・
もし車が来たらいち早く子ヘビを持って走るつもりでした。
小さいとはいえヘビなので、持った瞬間に驚いて噛まれる可能性も
あるので持つのは最後の最後にしようと思ったからです。


Beautiful Little Snake (In The Shade) / Tobyotter

これはおかりした写真です。(私は手には乗せていません。)
大きさも色もこんな感じでした。
よく見るとヘビってかわいいでしょう!!

話を戻します。
子ヘビは意外と早く道路を渡り終えたのですが、なんと・・・
側溝の網を迂回することなく中に落ちてしまいました!!
OH~NO~!!!!

幸い側溝には水がなくてからからだったので「大丈夫?」と
聞いたら「多分上れる思う。」とのことだったので散歩に
戻ることにしました。

子ヘビとの出会いと側溝落下の衝撃を胸に帰宅し、
おはなしをしてみました。

ヘ「僕は大丈夫だよ。ちゃんと壁を上って外に出られたから。
  あの道を渡って向こう側の庭に渡ろうとしていた。
  あそこは食べ物が豊富だと思う。
  そして大きくなるまであそこにいて、また引越しするよ。」

私「最近、道路で轢かれているヘビがいるから気をつけてね。」

へ「道が分断されてしまったからね。
  森の道がなくなってしまった。」

私「森の道って?」

へ「僕達が命をつなぐルートのこと。
  あの森に行くにはこのルート、この森に行くにはと
  昔はヘビたちがよく使っていた道があったんだ。
  食べ物が少なくなるとよそに移り、また戻ってきたり。
  僕達はそうやって行き来して、虫やカエルや鳥たちが
  増えたり減ったりしないようにバランスをとる役目に
  なっていたんだ。

  でも最近は虫もカエルも鳥も僕達も減ってきた。
  道が分断されたためと、農薬の影響が大きい。
  極端に増えたりする種がいたり、一時の薬の散布で
  一気に減ってしまったり。
 
  もっと森が豊かならバランスを戻せる力があると思う。
  豊かな自然のないところには、物事を取り戻せる力が
  減ってしまう。
  何もかも殺伐とした砂漠のような世界になってしまうよ。」

私「どうしたらいいと思う?」

へ「ヘビや虫やカエルが生きられる環境を残しておいてほしいんだ。
  たとえ都会の中の緑地でも、そこは素晴らしいオアシスになる。
  庭に草花を植えてくれたら、そこには必ず虫がくる。
  小さな緑地ひとつでも、僕らにとっては命綱だ。

  そしてあまり薬をまかないでほしい。
  難しいと思うけど、薬に強い虫もいるけど、それを食べた
  生き物に影響が出てしまうから。」

私「とても難しいことだけど、日記のメッセージに載せてみるね。」

ヘ「心がけてくれるだけで本当にうれしいよ。
  小さな緑地が僕達を生かしていることを忘れないでね。」

この日の夕方、子ヘビが渡ってきたお茶畑に農薬がまかれて
強いにおいがしていました。
子ヘビは危機一髪で命をつなぐことができたのです。
そして、子ヘビが目指していた庭は、現在空き家で家主さんが
1ヶ月に1回ほど空気を入れにくるくらいです。
庭には大きな木が何本かあって、多分今は下草も適度に茂っていて
子ヘビが一時暮らすにはぴったりのところだと思いました。

お茶農家さんや野菜作りをしている農家さんたちに薬をまくな・・とは
いえません。
ただそれで死んでまう生き物もたくさんいることを忘れたくないと
思います。

昔は葉物野菜にちょっとした虫食いがあっても当たり前でしたが、
今ではそれを絶対に許さない風潮があり、すぐに返品になってしまいます。

ちょっと昔は義父母が畑をかりて、有機、低農薬で野菜を作っていた時期が
ありました。多少の虫食いなら洗って食べていました。
虫との闘いで義父母は薬は使わないけど、虫はつぶす!なんてやっていました。
有機のため、近くの乗馬クラブから馬糞をもらって堆肥にしていたので、
毎年そこからゴロゴロとカブトムシの幼虫が出てきて、家で成虫にしてから
森に返すなんてことを8年くらいやっていました。
(私は畑は手伝っていなくて(義父母が腰が悪い私を心配してか・・・)
野菜洗い要員、カブトムシ飼育要員でした。)

せっかくできたお芋が収穫直前にイノシシに掘られてがっかり・・という年もありました。
虫を殺したり、生かしたり・・・動物にやられたり・・なんともかんとも・・・です。
ただ、土や土地に生きる生き物には優しいことをしていたかなあと思いました。

これはなかなか難しい問題だと思います。
昔の我が家のように仕事ではなく、家庭菜園の延長だからできたことで、
仕事だったらこうはいかないと思います。
消費者だって、虫が食べた野菜は買ってくれないと思いますし・・・

でも、ホントは土からできる野菜ってヒトだけじゃなく虫や鳥や動物が
食べちゃうんだよ~とか、虫や鳥が食べてるからおいしいのかもね!っと
虫食い野菜を洗って食べてた昔もなかなかよかったなあ・・・なんて
しみじみ思いました。

話が脱線してしまいましたが・・・
家庭や公園の緑地のようなところも小さな生き物にとっては
オアシスになるんだそうです。
もし可能なら、彼らのために緑地を作ってあげたり、薬を使うときは
小さな生き物や環境のことを少し考えてみてくださるとうれしいです。


千尋のアニマルコミュニケーションサイト
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