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動物園の動物 ④ ハワイガンとのおはなし-2 [動物園・水族館のいきもの]

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ハワイガン2.jpg
photo by chihiro

4年前にお話したハワイガンの写真です。
話しかけると首をかしげて聞いてくれるので、かわいらしくて
撮らせてもらいました。

今日は4年ぶりに彼らとお話をしてみました。
最初に話したときよりもずっと深いお話になりました。
アニマルコミュニケーション的な内容になっています。

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ハ「私たちは飛べないけれど自由を知っている。
  種の保存の為にここにいてみんなに観てもらう事。
  色々な家族が世界中にちらばっているけど
  心はネットワークでつながっている。」

私「心のネットワークって何?」

ハ「それぞれの種が持っている記憶。
  そこにアクセスをして、色々自由に引き出せるの。
  私たち自身は飛んだ事はないけど、空を越えて
  山を越えて仲間とともに移動をした記憶がちゃんとあるの。
  それは私たちの先祖の記憶。
  
  野生動物はそういうものを持っている。
  心の自由とはそういうものなの。」

私「あなたたち野生動物は、他の野生動物の種の記憶にも
  アクセスできるの?」

ハ「おおもとはひとつ。大きな大きな流れの中のひとつ。
  でも、それぞれの種の記憶が一番近くて一番わかる。
  根でつながっているような感じ。
  私たちは個で生きるとしても、種として生きている感覚もある。
  野生の種ほどそういうものが強いと思うよ。」


私「あなたたちが動物園にいる意味は?」

ハ「私たちは野生ではもう生きられないの。
  種が限界をこえて減ってしまった。
  血が濃くなりすぎる。
  他の近い種と交わるほかはない。
  本能的に知っている。

  その滅びの限界数になってきたとき、
  生きるテーマは私たちの種を忘れないでほしい
  というものに変わる。

  ここで生きるということは、滅びゆく私たちを
  見てもらって、私たちが生きていた証を残しているということ。

  悲しいことではないよ。
  私たちは先祖から受け継いだものがある。
  今、生きているということを見てもらうこと。
  自然が移り変わっているということ。
  気をつけないと人間もいつかそうなる道もあるということ。

  自然の移り変わりで滅びゆく種があるということは、
  生命の進化でもあり、環境の変化でもあり、
  歴史の一部なんだよ。

  人間がそれを早めるということもある。

  生き物の種類が減ってくるということは、
  環境が大きく変動しているということ。
  星は容赦なく先に進む。
  そこで生きられるかどうかは、適応と努力にかかっている。

  ひとつずつ種が減るごとに環境は変わっていく。
  昔はこんな動物がいたんだね、ではなく
  今、どれだけの種が滅んでいるのかを見ていかないと。
  本来、動物園はそのためにあるんだよ。
  はくせいではなく、生きた見本としてね。」

私「私たちはどうしたらいいの?」

ハ「ロンサム・ジョージのようにならないようにしてほしい。」



ガラパゴス諸島(Galapagos Archipelago)のサンタクルス島(Santa Cruz Island)で
最後の一頭となったオスのゾウガメ「ロンサム・ジョージ」のことです。

ハ「絶滅危惧種の動物が動物園に並びすぎないこと。
  私たちは一度は滅びかけた種としてそれを言いたいよ。
  誇りをもってここで生きるから。
  人を愛し、尊敬しながら希望をもってね。」

私「どうもありがとう。」


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思いがけず深い話になってしまいました。

ハワイガンたちが、動物園の動物たちの一部がどんな思いで生きていてくれるのか
その一端を見せてもらえたような気がします。

このメッセージを受けとめて、更に進んでみたいと思います。



  

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