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☆おはなしリクエスト第ニ段・蚊のおはなし~殺虫剤をどう思う? [むしのおはなし]

前回の記事で、ある飼い主さんから蚊とのおはなしの
リクエストいただきました。
「蚊は殺虫剤についてどう思っているんでしょうか?」
というご質問です。
リクエストをいただいておはなしをさせていただくのは、
「自然のおはなし会」以来だったので新鮮でした~!
とても嬉しかったです(^^)

「自然のいきもの~なぜなに?おはなしリクエスト」を
来週くらいにみなさんから応募をしていただきたいと思っています。
初めてなので3~5名様くらいの枠でお願いしてみようかなと思います。
詳しい内容はこちらのブログに掲載いたしますので、
楽しんで応募していただけたら嬉しいです!

☆おはなしリクエスト第一段・蚊とおはなしです!

蚊「いろんな虫の餌になってるよ。
  私たちは血を吸って生きている。
  それが定めだから仕方がないの。
  次の命を産むために必要だから仕方がないの。
  たくさん産んで育てて、世代交代して、数を増やす。
  私たちは鳥や虫の餌になって、そういう意味で
  役立っている部分もあると思う。」

私「そうだよね。人はみな、蚊を嫌っているけれど・・・
  殺虫剤をどう思う?」

蚊「あんまり効かないと思う。あの気体は高いところにあって、
  ゆっくり下がってくるけれど、私たちはその前に別の部屋に
  行ったり、暗いところ(部屋の隅など)にじっとしてやり過ごす。
  部屋全体に充満されることはないし、どこかに逃げ道があると
  思って生きてる。」

私「直接かけられない限り?」

蚊「そう。影響がないところを探せばいい。」

部屋を締め切られて、部屋中に殺虫成分が充満してしまうと
難しいと思うのですが・・・
蚊は意外と身軽で、部屋のどこが安全かを見極めて身を守ろうと
頑張っているようです。

私「除虫菊をどう思う?」

蚊「あれはいい。本当に体に害がないから。
  ただ煙は嫌。そばに寄れないから効果はあると思う。
  蚊取り線香(除虫菊の)2m以内は近寄りたくない。」

私「焚くとしたら目安になるよね。
  殺虫剤は人や動物に影響はある?」

蚊「人(大人)にはあまり影響は無いと思う。
  小さい子にはわからないけど。
  動物はそれ(殺虫剤がついたもの)をなめたり、
  直接かかると目が痛くなったり、お腹によくないと思う。

  私たちは小さすぎて、よほど直接攻撃されない限りは
  他に退避して身を守ることができる。
  血はどうしても吸うけど、嫌なら蚊取り線香のほうが
  いいと思う。
  虫は煙がだめ。どうやら麻痺するらしい。
  そうやって虫を遠ざけることは出来ると思うよ。」

私「みなさんにお伝えするね。
  あと、人に伝えたいことはある?」

蚊「自然に生きている限り、誰しも役割はあるし、
  私たち食べられるものも必要。
  だから旺盛な繁殖力で対抗する。
  蚊は他の命を支えていることを忘れないでね。」

一般的な殺虫剤や合成ピレスロイドのはいった蚊取り線香を
使用するときは注意事項をよく読んで、人や動物に影響が
ないように注意が必要だと思います。
虫や魚には強い毒性があるそうです。
小さな生き物、動物がいる部屋での使用は避けたほうがよさそう・・・
また食器や床に薬剤が残っていて動物がなめないように気をつけて
あげてください。

我が家で昔から使っている蚊取り線香です。

☆りんねしゃさんの菊花せんこう
http://www.rinnesha.com/index.html
農薬・合成着色料・染色剤を使用せず、除虫菊と呼ばれる
中国産の植物でつくった虫よけ芳香剤です。
その名の通り、蚊や虫を捕るのではなく、できるだけ虫を
よせつけないお線香です。
(商品説明より)

合成ピレスロイド系殺虫剤を使用しない天然素材の
除虫菊の蚊取り線香で、小さい子、ペットにも
優しい仕様になっているそうです。(ペット用もあります。)
アレルギー体質の方や、長時間締め切った部屋での使用は
のどなどに注意が必要だそうです。

我が家では、この蚊散り(蚊よけ?)線香を使っていて、
人や犬や猫たちが体調を崩したことはありませんでした。
(念のため、小鳥たち(文鳥とベニズズメ)がいる部屋には使いませんでした。
 現在は小鳥たちは天国で、犬と猫たちだけです。)

網戸のまま風が通る状態でつけて眠ったり、締め切っている部屋で
少し炊いて、(戸を少し開けておいて)蚊が逃げたかな~と
思う頃に閉めるなどして使っていました。

蚊のはなしでは、虫はとっても煙が苦手だそうなので、

こういった蚊よけ線香で蚊を遠ざけて眠るのもひとつの
方法ではないでしょうか(^^)

最後に、蚊が自然界で担っている役割を書いてあるページを
ご紹介します。

☆ふくしま森の科学体験センター
ムシテックワールド 蚊の存在理由って何?
http://www.mushitec-fukushima.gr.jp/qa/2014/06/post-17.html

☆しらべぇ 
【デング熱】で敵視される蚊…この世から蚊がいなくなったらどうなるのか?
https://sirabee.com/2014/09/14/3103/

蚊は水の浄化や植物の受粉を助ける役割を担っているそうです。
蚊のおはなしの通りなんですね(^^)

自然の中で生きているものは誰しも役割を担っている。

大切な言葉です。

クロゴキブリのおはなし~我ら不動の強さのヒミツ [むしのおはなし]

今日、面白いリクエストをいただきました(^^)
ある動物さんとセッションをさせていただいた飼い主さんです。
セッション後に少し雑談をさせていただきました。
にじのえほんのおはなしになって、「千尋さんって蚊とおはなし
したことありますか?」と聞かれました。

私「確かなかったような・・・」

飼い主さん「にじのえほんの記事を過去にさかのぼってみても、
      蚊はなかったんですよね。
      実は蚊に聞いてもらい事があるんです!」

私 心の中で「おお!」

私「どうぞ!どんなことですか?」

飼い主さん「蚊に殺虫剤についてどう思っているか聞いてみたいんです。
      殺虫剤って人や動物にとってもあまりよくないですよね。
      除虫菊の蚊取り線香もありますけど、蚊って殺虫剤全般にとって
      どう思っているのかな~と思って。」

私 再び、心の中で「おお!」

そういう目線で動物への質問を考えたことがなく、まさに目からうろこでした!
いろんないきものにいろんな質問をしてみたいと思っている方がいらっしゃるかも~
というあたらな展開でした。

飼い主さんはゴキブリがどんなことを考えているかにも興味があるということでした。
私も「自然のいきもの~なぜなに?」を公募させていただいて、先着何名か様の
リクエストのおはなしを記事にしてみたいと思いました。
目下、考え中なのでもうしばらくお待ちください。

第一段として、過去にゴキブリとおはなしした記事をご紹介します。
にじのえほんが出来る前で、公には公開していませんが、様々な
いきものとの会話を記録していました。
そちらをご紹介させていただきます。
今読んでも、結構楽しい内容です(^^)

第二段は、蚊とおはなししてからUPさせていただきますね♪

☆クロゴキブリとのおはなし~2009-07-24 の日記です。


当時、私はクリーニングの受付のパートをしていました。
以下の日記の文章は当時のまま掲載いたします。

昨日、お店で朝の清掃をしていたら弱ったクロゴキブリが出てきた。
勝手に虫と約束をしているつもりになっているので、
クロゴキブリはそっと外に出してあげた。

そして今日、かわいらしい大学生の女の子がタオルケットと
毛布をクリーニングに持ってきた。
大袋から毛布を取り出し、タオルケットを出そうとしたところ・・
畳んだすきまからアイツがチョロっと姿を見せた。

私「・・・ゴキブリいますねえ・・」

女の子「きゃ~!」と取り乱す。

私「私、虫が平気だから捕まえますね!」と言い放ち、
ティッシュ越しに生け捕り。
ゴキブリ・・大人しく捕まる。
「虫は潰せないんですよね~。」といかにも気持ち悪いから・・
と装い、外の植え込みに逃がしてきた。

ゴ「サンキュ~!」ってアンタ!!

その後、平静を装って接客をしたが、変な店員の烙印は
見事に押されたことであろう。
・・・いいのだ。それが私なんだから!

お客さんに運ばれてきたゴキブリ。依頼なのか?そうなのか?
さすがにゴキブリの写真はなく、フリー素材でもそうないので、
今回は写真なしで。

ゴキブリと話してみた。

ゴ「潰さないでいてくれてありがとう。」

私「どういたしまして。」

ゴ「見つかるようにやってきたよ。」

私「そうだね・・」

見事だったよ!!

ゴ「植え込みに行ってもすぐに人の家に入るけどね。
  直射日光は苦手なんだ。暗闇でじっとしているほうがいい。
  食器はあちこちにあるし、平たい所でも入っていける。
  それが自慢さ。
  見つからないようにする自信もある。
  そうしないと生きていけないからね。
   
  人間はよってたかってボクをいじめるけど、
  人間の食べ物を狙ったりなんかしないよ。」

私「何を食べているの?」

ゴ「汚れ物の汁とか、ふきんを舐めたり、ゴミとか皮とか。
  生ゴミのほうが多い。
  広い意味で言うと掃除屋に近いかな。
  ほんのおこぼれでいいんだ。多くは望まない。
  小さなものを最大限に生かす。

  ゴミのないところでだって食べ物を探すよ。
  フケとかチリとか。何でも栄養になるんだ。
  みんながいらないものをボクは食べる。
  その下請け処理を任務だと思ってるんだ。
  
  ゴキブリなんか嫌いだって何度も言われたよ。
  見た目が汚いから?汚いものを食べているから?
  無駄を出しているのは人間じゃないか。
  ボクらが一生かかっても食べきれないゴミを出してる。
  ボクらにとってはゴミは宝の山さ。
  そういうゴミを出しておきながら、いらないくせに
  食べるなって不公平だよね!」

私「そうかもしれないよね。」

ゴキブリがとてもまっとうな理論を出してきて、
それがとてもかわいらしい正論なので認めつつ、
つい笑ってしまった。
かわいいぞ・・この会話。

私「最近はゴキブリがいて当たり前だと思うようになったよ。」

もちろん飲食店などもそうだし、自宅だってゴキブリ大繁殖OKといって、
不潔にしていていい訳ではない。
どんなに清潔にして頑張っていても、どこかにゴキブリは密かに生きている。
根絶は出来ないし、見えなくても家のどこかに最小限のゴキブリがいて
当たり前なんだろうという考えになったということ。

ゴ「そう思ってくれると嬉しいなあ。おこぼれだけでいいんだよ、ホントに。
  ひっそり生きていければね。迫害には慣れてる。
  大きくなるのもしんどいよ。すぐに見つかるし、すぐに殺される。

  下の下さ、ボク達は。それでもね、誇りはあるんだ。
  原始の時代から生きているからね。
  最も古い型とも言われている。
  4億年の進化の過程で一番シンプルなのはボク達さ。

  強さとシンプルは同じ。複雑さは必要ない。
  強さは長く行き残るコツ。
  進化の歴史の中で複雑さは置いてきたんだ。

  ボク達はこれからも生き残るだろう。
  あまり形を変えずにね。
  それでいいんだ、満足さ。
  強さなら誰にも負けない。

  命と繁殖力、耐久性、薬への耐性、生き残る知恵。
  4億年の歴史さ。
  (中国4千年の歴史のようだ・・)

  戦略とも言うかな。
  ボクらのとまった歴史の中にそういうものがある。
  昆虫が好きなら面白いかもしれないね。
  
  シンプルさを保ち続けること、すなわち不動の強さ。
  そういう持ち場で生きるのもいいものさ。」

私「どうもありがとう。」

今まで色んな虫を話をしてきたが、その種の虫らしい!と実感する会話は
ゴキブリがNO.1だったかもしれない!
いかにもゴキブリらしい、ゴキブリの個性で存分に語ってくれてありがとう!
今日は本当にゴキブリと話しているんだ、まさにゴキブリだ!と感じた。
壮大な話の展開になっていく時があるので・・たまにはいいぞ!こういう展開~!!

そしてゴキブリについて調べてみた。

☆AFP BB NEWS 環境・サイエンス
本当はとてもきれい好き、ゴキブリの驚きの生命力 - 台湾からの引用です。
http://www.afpbb.com/articles/-/2223296

・ゴキブリは、地球上で最も生命力の強い生き物のひとつでもあるという。
彼らは飲まず食わずで1か月間生きられる上、必要であれば切手の裏の
「のり」だけを食べて生命を維持できるほか、45分間も呼吸を止められるのだ。

ゴキブリ~Weblio 辞書からの引用です。
(現在は掲載内容は変わっていて、引用文は当時のものになります。)
http://www.weblio.jp/content/%E3%82%B4%E3%82%AD%E3%83%96%E3%83%AA

・出現したのは約3億年前の古生代石炭紀で、「生きている化石」ともいわれる。

・ゴキブリは、体内に共生する微生物により、タンパク質などのアミノ酸体窒素に
非常に乏しい食環境で生活できる。残飯や動植物遺骸は勿論、人間の垢や毛髪、
和紙や油まで食べる。このような高い雑食性に支えられた食環境の厳しさへの耐久性が、
根絶を困難にする要因の一つとして挙げられる。

・ゴキブリは食品でなくともカビや埃なども食べるため、根絶はきわめて困難である。


☆NEVER まとめのゴキブリのやっつけ方の共存共栄の部分の引用です。
https://matome.naver.jp/odai/2133707922578551401

↓これ、笑った・・

・共存共栄

ゴキブリを不快に思わない場合、また日常的に清掃をしっかりできるのであれば
視界に入らない範囲に生息するゴキブリと共同生活を送るのも一つの手段である。
ゴキブリは雑菌を多く保有し、排泄や移動、脱皮などで菌をばらまくが人間の
生活圏をきれいにしていれば比較的影響は少ない。
しかしながら不衛生であることに代わりはなく、また隣接する住宅、施設などに
向けた前線基地と化すこともあるのでやはり駆除が望ましい。


ゴマダラカミキリのおはなし~森の巡回者 [むしのおはなし]

早朝、クッキーとの散歩の帰り道・・・
道をのしのし歩いている虫を見つけました。

こ・・これは!
ゴマダラカミキリ!!

クッキーを家の中に入れて、急いでカメラを持って戻りました!

2017628ゴマダラカミキリ1.JPG
それがこの方です!
ゴマダラカミキリのカッコよさに惚れ惚れ~♪

写真を撮らせてもらってから、葉っぱに乗せて木のあるところに
移動してあげました。
のしのし歩き続けるので、そのまま手にも乗ってくれたのですが
穏やかな虫でした(^^)

朝からゴマダラさんに会えるなんて縁起がいいぞ~♪
と早速おはなししました。

ゴ「私のことわかる?」

私「ゴマダラカミキリでしょ?」

ゴ「害虫って言われるけど、朽木を食べて木の成長を促したり、
  木の中の悪い虫を出す役割もしてるの。
  森の中では私たちは巡回者。
  木から木へ飛んで、どの木の皮をかじればいいか判別して、
  新しい皮が出る役割を担ってる。
  
  古い木は早く枯れて、虫たちが分解することで
  腐葉土などの栄養になる。
  カミキリムシたちはその中核を担ってるの。

  ヤスデやダンゴムシたちや微生物は、私たちがかじった
  木のくずを更に細かくして土に還す。
  硬い木は私たちの役割だよ。」

ゴマダラカミキリはみかんなどの木を食害する害虫だと言われています。
そんな彼等も自然界の中では、古い木を分解することで土に還す役割を
しているんですね。

カミキリムシの生態を調べていて、害虫以外の生態を記載している
サイトはなかなかありませんでした(^^;)

そんな中・・・

こちらのページでは、カミキリムシの役割を紹介しています。
福島県田村郡三春町の図書館・カミキリムシについてのページ
http://www.town.miharu.fukushima.jp/soshiki/12/kamikiri.html

こちらから引用させていただきます。

カミキリムシは樹木を枯らす害虫と思われがちですが、森を枯らす仲間はわずかで、
多くのカミキリムシはすでに枯れた木の掃除屋です。カミキリムシがいないと、
枯れ木の分解が進まず、森の世代交代が停止してしまいます。
そして、生木食いの仲間(ゴマダラ、シロスジなど)は弱った木、年老いた木が分かる能力があり、
それらを早く処分する役割があります。
カミキリムシは、このような自然のサイクルをスムーズにするために非常に大切な昆虫なのです。
松枯れの犯人は、カミキリムシに寄生するマツノザイセンチュウなのです。

===========================

カミキリムシが言っていたように、弱った木、年老いた木がわかる能力が
あると紹介されていました。
悪い虫を外に出す役割・・というのはちょっと調べられなかったです。

カミキリムシのおはなしの続きです。

ゴ「立派な触角がなぜあるかわかる?」

ここでゴマダラカミキリは話題を変えてきました。

私「教えてくれる?」

ゴ「大きな触角を広げて距離を測ることで、
  周囲に虫がいないか周りを判別する。
  私たちは戦いを好む。強いあごで戦って、
  自分の縄張りと食料を守る。

  私たちにとってこれは体を守る術。
  触角が長いほど、敵が近づくのをすぐ察知できる。
  すごく敏感で、立派なバリア。
  私たちは単独で生活しているから、こういった
  備えがいるんだ。
  自分の力で生きている。この森でね。」

私「人間達にどういうふうにしてほしい?」

ゴ「広葉樹が減っている。
  私たち虫や動物に恵みをもたらす木。
  それらが増えたら森のバランスも回復するし、
  森から出なくてもすむ虫や動物も増える。
  森の開発と守ること。
  それが人間の役割だと思うよ。」

私「どうもありがとう。」

カミキリムシの触角について調べてみました。
舎人地域学習センターのカミキリムシのページから引用させて
いただきます。
https://www.adachi-tonericenter.net/download/nature/Gomadarakamikiri.pdf#search=%27%E3%82%AB%E3%83%9F%E3%82%AD%E3%83%AA%E3%83%A0%E3%82%B7%E3%81%AE%E8%A7%A6%E8%A7%92%27

=======================
カミキリムシの視力はとても弱く、光の
明暗が分かる程度なのです。触角が長いの
は触覚器官として様々な情報を目の代わり
に得るためです。実は触角にはもう1つの
役割があります。それは嗅覚器官としての
役割です。匂いを察知することで餌場を探
したり、繁殖期にはオスがメスを探すこと
ができるのです。しかも、カミキリムシの
触角には筋力があり、ひっくり返っても触
角を使って体を起こしたりすることもでき
るのだそうです。

また、大アゴについてはこう書かれています。

カミキリムシの噛む力はおよそ自分の体重の
21倍ほどもあり、人間に置き換えると約1
tもの力となります。なので、うかつに指
を出すと噛まれて出血することもあるそう
で、獰猛さはカブトムシやクワガタ以上と
言われています。

======================
カミキリムシは視力が弱いので、長い触角によって周囲の様子を
察知していたんですね。
虫がいるかいないか(敵も含め)だけではなく、嗅覚器官も
あるのは驚きです。
森の巡回者の彼等が、食べるべき木を判別できるのは触角の
おかげかもしれませんね。

そして、恐るべき大アゴの強さは、身を守ったり、食料や
縄張りを守れることにつながっているんですね。

そして、広葉樹の森の役割ですが、こちらのページが参考になりました。

☆国立環境研究所の研究ノート~さまざまな生態系のページ
http://tenbou.nies.go.jp/learning/note/theme2_2.html

広葉樹を増やしていくとともに、スギやヒノキなどの人工林との
バランスが大切だと書いてありました。
スギやヒノキを間伐しながら、木を大きく育て、豊かな土壌や
生態系を保てると書いてあるサイトもありました。
竹林が育ちすぎることで、他の木が育たなくなってしまうように、
森林に人の手が入って管理されることで、自然を守る助力になって
いくのだと思いました。

虫たちは地を這い、空を飛び、木々の中で生きています。
だから、今の自然の姿をよく知っていて、こうしてメッセージを
くれるのかもしれません。

コガネムシのおはなし~害虫?益虫? [むしのおはなし]

2017623コガネムシ1.JPG
6月22日、朝のベランダにコガネムシがいました。
2017623コガネムシ4.JPG
正面から見るとかわいい顔をしています(^^)

このコガネムシ、よく害虫とも言われてしまうのですが・・
おはなししてみました。

コ「いろんな花の汁を飲みに来てるよ。
  甘いのが大好き。」

私「今はどんな花が好き?」

コ「イチゴとか。」

私「今咲いてるよね。」

お隣さんには木いちごの花が、我が家は
野ばらの花が今咲いているところです。
コガネムシは白い花を好むんだとか。

コ「少しだけおしょうばんに預かって、全部は食べない。
  大勢で来ちゃうと木がなくなってしまう。
  幼虫のときは食欲が旺盛で、根をかじるときは
  木を枯らしてしまうことがある。

  出来るだけ大きな木の根をかじれたら木は枯れない。
  最近は大きな木が少なくて、植物の根を枯らしてしまう。
  セミもきっと困ってる。
  大きな木が減っちゃうと虫も減っちゃう。
  森を守ってね。木を守ってね。
  僕らが生きていかれるように。」

プランターの植え替えをするとき、いつもコガネムシの
幼虫がたくさん出てきます。
このまま植えても根を食べられて枯れてしまうので、
幼虫達には移動してもらって前庭に埋めるようにしています。
前庭はいわばなんでも地帯で・・・(^^;)
水仙や山芋やつる草など、なんでも植物が自由にわさわさ繁っていて、
いろんな虫がいても全然勢いが衰えることがないんですね・・
考えてみると、ヤスデやダンゴムシ天国でもある前庭は彼等のおかげで
土が豊かで、植物や虫たちとって住みやすいのかもしれません(^^)
その虫を食べるカナヘビが気持ち良さそうに休んでいるときがあります。
ある意味、自然とバランスがとれているのでしょうか?

鉢植えや植物の種類によってはコガネムシのために
枯れてしまうことがあると思うので注意が必要だと思います。
友達が教えてくれて、バラの鉢植えは根と土ごとぐるりとネットで囲っています。
おかげでバラは元気です。花や葉っぱはコガネムシに食べられますが(^^;)

コガネムシの仲間には、花粉を好んで食べるものがいて、植物の受粉を
助けているものがいると思います。
また、奈良公園のセンチコガネたちのように、鹿(動物)のフンを食べて
分解して、土に還してくれているコガネムシもいます。

大きな木がたくさんあったら枯れないというように、虫と植物と土の
バランスがとれていたらお互いに共生できるのかもしれません。
(相手が作物という形だとなかなか難しいと思うのですが・・・)
コガネムシの仲間が自然や植物の助けに役立っていることが
たくさんあると思います。

本棚をみていて、熊田千佳慕さんの本が目に留まりました。
熊田さんは昆虫の細密画を描かれる画家です。
リトル・ファーブルと称えられるほど、美しい作品を描かれています。
昆虫をこよなく愛する熊田さんの言葉です。

======================

害虫と言って人は駆除しようとするけれど、
神様がそういうふうに虫を作られたわけでしょ。
生まれたときからお前の食べるものは、
なすだきゅうりだと教えられて、
だからそればかり食べている。
虫にしたらそれがどうしてかわからないですよ。
人間のエゴでしょ。
生まれたときから害虫なんて言われたら、
全くかわいそう。

=====================
また、熊田さんはこんな言葉も書かれています。

虫と同じ目の高さにならないと、彼らの本当に姿は見えない。
だから僕は腹這いになる。
そうやって気づいたんです。
虫は僕であり、僕は虫であると。
人間様がいちばん偉いような顔をしているけれど、
虫から見れば、所詮は同じ生き物。
動物でも植物でも、根は一緒です。
この地球の上で共生している存在であり、
お互いに大切な仲間なんです。

      ~私は虫である 熊田千佳慕の言葉 求龍堂より

=======================

折角育てた作物やお花が虫のためにダメになってしまったら、
誰でも虫が憎らしくなると思います。
そこが畑や庭ではなかったら、野原や森だったとしたら・・
虫は害虫とは呼ばれません。

虫だって自然の仕事を担う、自然の仲間。

そのことを忘れてはいけないと、熊田さんの言葉から
感じました。

ヤスデとダンゴムシ~土の掃除屋さん [むしのおはなし]

3日前の夕方、廊下の壁にヤスデが歩いていました。
ハガキの上を這わせてあげて、ヤスデの動きに合わせて
落とさないようにしながら玄関へ・・
前庭に逃がしました。

ヤスデはムカデのように噛んだりしませんが、びっくりすると
身を守るために体の表面から臭い液を出すことがあるので、
触らないように出してあげたほうがいいと思います。

2017621ヤスデ・ダンゴムシ2.JPG
翌日、前庭を観察したらダンゴムシとヤスデ天国でした!
(ゲジケジ系が苦手な方はすみません^^;)
いるいる~!いっぱいいます!!

ちょうど梅雨の時期はヤスデが多くみられます。
活発に活動しているようです。

家の中にヤスデがいなかったら話してみようと思わなかったと思います。
話してみました~(^^)

ヤ「私たちは土を耕しているんだよ。
  ダンゴムシと一緒に朽木を食べて、フンが土になって
  いい土にしている。
  すべて土に還している。
  虫の死骸も動物も食べて土に還している。
  私たちは掃除屋さん。

  命はみんな土に還って、新しい命になる。
  私たちは小さい小さい掃除屋さん。
  地球の循環を担ってる。

  みんな、土から生まれて、土に還るの。
  海の栄養も土からくるの。
  私たちは海のお掃除屋さんの親戚だと思っている。
  小さなものは、大きなものを担っている。

  ただ食べて、出すだけだけど
  大きな輪につながっている。
  目立たないけれど大切な存在。
  覚えておいてね。」

2017621ヤスデ2.JPG
若い固体だと思われるヤスデ

2017621ヤスデ1.JPG
大人になるとこんなふうに真っ黒です。

ヤスデは植物食で、朽木などを食べているそうです。
ダンゴムシも朽木を食べますが、雑食性で虫の死骸や
動物の死体も食べると思います。
どちらも食べて出すことで、微生物が分解しやすい形にして、
豊かな土壌を形成するお手伝いを担っているのだと思います。

「葉っぱのフレディ~いのちの旅 レオ・バスカーリア著・童話屋」
という絵本にこんな一文があります。

「冬が終わると春が来て 雪はとけ水になり 枯れ葉
 のフレディは その水にまじり 土に溶け込んで
 木を育てる力になるのです。」

ヤスデやダンゴムシたちは、フレディのような葉っぱたちが
土になって、再び生きる力になるお手伝いをしているのです。
自然の循環を担う立派な仕事です。

2009年6月29日にはダンゴムシとこんな話をしました。
(にじのえほんの前身の頃です。)
ダンゴムシは触角同士を触れ合わせてこんな会話をしているそうです。

2017621ダンゴムシ2.JPG
ちょうど触角を触れ合わせていますね(^^)

ダ「触角だといろんな事がわかるよ。
  相手の体調とか、通ってきた環境、道筋
 (その情報からその場所へ行けるそうだ。)
  食べ物の好み、情報量が違うんだ。(人間とは)」

私「映像みたいに感じるの?」

ダ「電波信号みたいなもの。
  相手の触角のリズムを受け取る。
  それがボク等の中で解析されるんだ。
  味覚、触覚、聴覚、あらゆる五感で同時に蓄積される。
  情報が体中に伝わるんだ。
  まるでそこにいるのと同じだよ、自分が。」

それは言葉ではなく、暗闇のスクリーンに色とりどりの虹のような
光が筋になって動き続けていました。
動きの速いオーロラのような、筋のような光が幾重にも
連なって現れたり消えたりを繰り返していました。
その電気信号が彼等の言葉なのだそうです。
とても美しい光景でした。

ヤスデやダンゴムシは、見た目からちょっと敬遠したくなる感じですが、
自然界では立派な仕事を担っていて、そしてお互いに生き生きと
会話して生きていることがわかりました。

私たちはつい虫の見た目で気持ち悪い、不快害虫だ、駆除だと思って
しまいますが・・・
彼等が自然界に生きている意味があることを忘れてはいけないと思います。

彼等は立派な掃除屋さん。
彼等のおかげで土から命が生まれるのですから。

私のやる気スイッチ④~虫を助ける [むしのおはなし]

私のやる気スイッチ第四段は、虫を助けることです。
やる気シリーズの②~④はほぼココ最近起こったことです(^^;)

先週、街中に用事があってバスに乗りました。
私の席は真ん中ほどでした。
その2~3列前の席の窓にぶんぶん飛んでいる虫に気がつきました。
遠めでよくわからなかったのですが、黒くて細い虫で
蜂ではなさそうです。
幸いその席の女性の方は、うたた寝をしていらして虫に
気がついていないようでした。

虫はなんども窓の上に飛んでいっては、ぶんぶん当たって
下に落ち・・・また頑張って這い上がってぶんぶん・・を
繰り返していました。
後ろ右足がなくなっていて、なんともかわいそうです。
でも、力強さは残っていて、なんとか外に出ようと頑張っていました。

バスは中程度の混み具合で立っている人もいます。
虫のいるあたりにも立っている人がいて、近づくことはできません。
何より、その席の前後に二人ずつ座っています。

助けてあげたいけど・・・う~ん・・
なかなか難しい場面でした。
これだけ人がいる中で、声をかけて虫を捕まえるのは
勇気がいります(^^;)
完全なる変な人になってしまう・・・私は羞恥心と
虫の命を天秤にかけて迷っていました。

けれど、諦めることなく外に出ようとぶつかっては落ち、
ぶつかっては落ちている虫を見ていると、自分があの虫
だったら、どんなに苦しいか・・と思いました。
このまま、力尽きてバスの床で息絶えてしまうのは、
かわいそうすぎます。

意を決して、私は虫救出方法について考えました。
私が降りる予定のバス停はビル街で、虫を逃がしてあげる
場所がありません。
そこで、駅前の花壇を思いつきました。
街路樹と花壇が広がっていて、そこそこのみどりがあります。
虫も暮らしていそうです。
駅前なら降りる人が多いので、その隙にぱっと虫をキャッチ
できれば・・と思いました。
あとは、虫のいる席の人が降りてくれるかどうかです。

私はそうっと虫キャッチ用のティッシュを用意しました。
バスが駅前に停車して、人が降り始めました。
虫の席の前後の人たちはみな立ち上がって降り始めました。

チャンスです!

私は降車に並ぶ人に続いて、ゆっくり前進しました。
虫のそばに来たとき、その細長い甲虫は多分刺したり、
毒の無い虫だと目視し、すばやくティッシュで虫を押さえて
捕まえようとしました。
そのとき、押さえがゆるくて隙間から下に虫が逃げて
しまいました。
そこを電光石火の勢いで再びティッシュで虫を捕らえ、
何事もなかったかのように手にくるんで降車しました(^^;)
このときほど、ティッシュで虫を捕まえる技を磨いていて
よかった!と思ったことはありません。←私にしか役立たない技・・

注)万が一、刺したり毒のある虫だと危ないですから、
安易に真似なさらないようにしてください(^^;)

私の後ろの人は、この人一体何をしとるんじゃ・・・と
あきれたと思います。
見られたのは後ろの数人だけだから「よし!」です(笑)

私はふんわりと、でも虫が逃げない程度にしっかりとティッシュを握り、
花壇へと急ぎました。
一刻も早く逃がしてあげなくてはなりません。

花壇にたどりつき、ゆっくりと虫を逃がしてあげました。
黒くて細長いカミキリムシのような甲虫でした。
目がぱっちりしていて形がきれいな虫でした。
種類はわかりませんでしたが、目にしっかり焼き付けました。

虫はティッシュが開いたときは何かわからなかったようですが、
すぐにそばのみどりに気がついて、急いですっと降りていきました(^^)

家に帰って調べてみて、多分クロジョウカイという虫だったと思います。
似ているアオジョウカイのように首のあたりに特徴がなく、全身真っ黒でした。
すっとしていて形がきれいな虫でした(^^)

☆クロジョウカイ
むしなびさんのサイトからご紹介させていただきます。
http://mushinavi.com/navi-insect/data-johkai_kuro.htm

私ひとりのちょっとした冒険でしたが、満足感がはんぱなく
最高!と叫びたい気持ちでした!

「あ!」と嬉しそうにみどりの中に去っていく虫を見て、
助けられて本当によかったと思いました。

人に見られるのが恥ずかしいからと、助けるのをやめなくて
本当によかった!
これからも、ちょっと恥ずかしいかもしれないけれど、
助けられる虫がいたら助けていこう。
最後まで諦めないで、外に出ようとしていた虫の気持ちを
忘れないでいよう。

もしかしたら、これを読んでくださった方の中には
共感してくださる方がいてくださるかもしれません。
小さな虫でも、精一杯生きようとしていることを
感じてくださったら・・本当にうれしいです。


私のやる気スイッチ②~虫(小さなともだち)の観察 [むしのおはなし]

私のやる気スイッチ第二段は、にじのえほんでもおなじみ、
虫の観察です。

家の周りや散歩中に見かけた虫をじ~っと観察。
写真撮影して、後から名前を調べたり、生態を
調べるのに夢中になってしまいます(笑)

一昨日みかけたのは~
2017613トンボエダシャク1.JPG
トンボエダシャク
シャクガの仲間ですが、ヒラヒラ飛んでいる姿はきれいで
チョウのようです。
2017613トンボエダシャク3.JPG
顔のアップかわいいです(^^)
2017613トンボエダシャク4.JPG
おなかの模様がトンボみたいですね。

2017613ヒタラグモ1.JPG
外の水道にいたヒラタグモ
水道と壁の間に巣を作っていて、そこから放射状に
伸びる受信糸を張っています。壁に細い受信糸が見えます。
そこにダンゴムシが通りかかり、あっという間に
つかまってしまいました。
ヒタラグモはダンゴムシの周りを高速でぐるぐる回って、
糸を巻いていました。
ダンゴムシにはかわいそうなのですが、自然の掟、
仕方がありません。
ヒラタグモの糸の巻き方の見事なこと!

2017613ヒラタグモ2.JPG
しっかり拘束できたらお食事です。
ダンゴムシの体液を吸っているところです。
ひたすら待ちの姿勢のクモにとって貴重な食事時間です。

ヒラタグモの観察の少し前のことです。
二階のベランダの窓辺に虫がいました。
2017613セマダラコガネ2.JPG
一センチもないかわいいコガネムシです(^^)
うっかり家に入ってしまったようなので・・・

2017613セマダラコガネ4.JPG
2017613セマダラコガネ6.JPG
外に出してあげました。
触覚を広げてこちらを見てくれています。
かわいい!!(悶絶です・笑)

図鑑で調べてみると、セマダラコガネという虫です。
広葉樹などの葉を好んで食べるそうです。
気になったのでおはなししてみました。

セ「手の上、気持ちよかったよ。」

私「どんなふうに?」

セ「優しくてあったかい感じがした。
  包み込むように。守られているように。
  僕たちはそういうのを感じるよ。
  だって、虫はエネルギーやイメージで
  おはなしするから。
  その感じで、どの個体が敵で味方かを区別する。
  そして生きていく。
  仲間を増やす。
  心が言葉なんだよ。

  今あなたとはこうして話してるけど、
  心が言葉になってるんだよ。
  私の思いが言葉になっているんだよ。
  
  小さなおともだち。
  いつもそう呼んでね。
  僕たちはいつも野にいるよ。
  そしてみどりと共に生きてるよ。
  すてきなことだよ。
  小さなともだち。
  みんな みんな 生きてるよ。
  いっしょだよ。」

私「どうもありがとう。」

セマダラコガネのかわいい言葉に心がほっこりしました(^^)

私のやる気スイッチの二つ目は、野のいる小さなともだちと
出逢うこと、そしてお話しすることです。
2017613セマダラコガネ7.JPG
日向バーション
2017613セマダラコガネ8.JPG
日陰バージョン

ツチカメムシのおはなし~いのちの暦 [むしのおはなし]

午前中はクッキーのおトイレのために庭に出て~、
ちょっと周囲を一緒に歩きます。
クッキーとルンルン♪で帰ってくると、玄関前の
階段でちょっとドジな虫と会いました(笑)

ぷ~んと飛んできたのですが、階段にぶつかって
ぽとっと落ちてしました。
真ん丸くて1センチもない小さな虫です。

クッキーを部屋に戻した後、カメラを持って戻ってみました。
RIMG0009.JPG
いました!
RIMG0010.JPG
目がつぶらでかわいい~!

虫は元気でした。
土のあるほうに導いたら、早足で走っていきました。

この虫はなんだろう?と思って調べてみました。
最初はハムシの仲間かと思ったのですが、平べったいので
カメムシ科を見てみたら・・・
ツチカメムシという虫でした。
地表に落ちたクスノキ、ヤツデ、クズなどの実の汁を吸い、
地中に潜って植物の根の汁も吸う虫だそうです。

なんだかおっちょこちょいでかわいかったので、
おはなししてみました。

ツ「僕、イチゴの汁吸いに来たよ。」

ちょうど、木いちごが実りだして、今朝初めて収穫したのでした♪

私「甘くて美味しいよね。いつもはヤツデにいるの?」

ヤツデは少し離れた場所にあります。

ツ「そう、あそこが根城。
  でも、甘いものに目がなくて、においにつられて
  やってきた。
  僕はすごくメッセージがあるわけじゃなくて、
  たまたま会っちゃったけど、ヒトと話すと
  思わなかった。」

なんだか田舎のそぼくな少年~という感じです(^^)

私「普段、どういう暮らしをしているの?」

ツ「普段は木の幹にいたり、根にもぐったりすることもある。
  あまり目立たないから、ヒトに見つかりにくい。
  今日は甘さにつられてやってきた。
  イチゴは収穫期だよね。
  全部は食べないよ。ちょっとだけ吸っていい?」

私「ちょっとならいいよ。
  私たちもすぐに収穫するからね。」

ツ「すぐにわかるよ。においとか、美味しい時期とか。
  そういうのが僕らの習性なんだ。
  鳥も猿もきっとそう。
  一年で一番美味しい時期を知ってる。
  それを僕らは『いのちの暦』って言ってる。」

ほ~!っと思いました!!

私「いのちの暦は何を教えてくれるの?」

ツ「季節の美味しいものから、繁殖の時期とか、
  冬ごもり、誕生。
  どこに何があるのかを知って、生命戦略を立てたり、
  家族計画をする。

  美味しいものをいっぱい食べて、栄養を蓄えて、
  結婚して、卵を産んで、子孫を増やす。

  一年を通じて食べること、いのちの暦を知ることは、
  僕らにとってすごく生活に根ざしてる。
  季節によって食べ物を求めて移動したりもする。

  人も動物も虫も、昔はいのちの暦に添って
  生活や住む場所を決めた。
  一年中食べ物があるなんておかしいよ。」

ツチカメムシにとっては、一年中季節以外の食べ物がある
人間の生活が相当おかしいものに感じるようです。

私「確かにそうだね。
  季節感があるから、食べ物や生活を大切にするのかも。
  大切なことを教えてくれてありがとう。」

ツ「いのちの暦に添って生きるといいよ。
  僕らほど生活に困らなくても。
  この季節の食べ物とか、大切に思って食べてね。
  それは本当に体にいいから。
  そして美味しいよ。
  イチゴ、少しもらうね。」

私「ありがとう!」

そんなに大きなメッセージがないと言っていたツチカメムシでしたが、
いのちの暦のおはなしは面白くて夢中になりました。

どうして、動物や鳥や虫は人より先取りして美味しいところを
食べてしまうんだろう・・・それは『いのちの暦』を体で
知っているからなんですね。
そしてそれがそのまま、彼等の一年の命を支える時期の指針に
なっているとは・・・

昔も人はもっと季節にしか手に入らない食べ物ばっかりで、
旬のものを大切に味わっていたんでしょうね。
それが季節を感じたり、体にとって必要な栄養に富んでいて、
自然と私たちの健康を支えてくれていたんだろうなあ。

もっと食べ物から季節や健康、いのちの事を感じられるように
なりたいなあと思いました。

そして、野山の実や山菜などもとりすぎることなく、
生き物たちのために残してあげてくださると嬉しいです。
いのちの暦のもとを、分かち合えるように。

それはもともと彼等のもの。
彼等のいのちを支えるもの。
自分の食べる分、ちょっとだけいただくようにしてください。
よろしくお願いいたします。

ヒョウタンゴミムシのおはなし~海をきれいに [むしのおはなし]

前にナミテントウのお使いが「虫の使者がくるよ」と
言っていました。
やってきました・・使者・・
しかも結構なメッセージを携えて・・びっくりです。

夕ご飯の片づけを終えて、階段を上って来たら・・・
一番上の階段にこの虫がいました。

RIMG0001.JPG

こんなにはっきりと目立つ場所にいる場合、メッセージがある
可能性が大です。
写真を撮って逃がしてあげたあとは、ちゃんとおはなしをすると
約束しました。

階段灯の明かりで、あまりはっきり写すことができなかったのですが・・
見たことがない虫だなあ~・・と思いながら、写真を撮り、庭の土の
上におろしてあげました。少々弱っていて心配でした。

虫の種類を特定するために、図鑑やネットをにらめっこをして~。
ヒョウタンゴミムシであることがわかりました。

☆ヒョウタンゴミムシ 
ウィキペディアのページから引用させていただきました。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%92%E3%83%A7%E3%82%A6%E3%82%BF%E3%83%B3%E3%82%B4%E3%83%9F%E3%83%A0%E3%82%B7

海浜性で、時に河原でも見られる。日中は砂地に掘った
巣穴や打ち上げ物の下などに潜み、日没後に地表に出て
ハマベハサミムシなどの昆虫やオカダンゴムシなどの
小型甲殻類の死骸を食べる。

夜行性なので、夜になって階段に出てきたようです。
大きさは2センチくらいだったので、オオヒョウタンゴミムシ
では無く普通の種類だと思います。

しかし・・なぜ浜辺の虫が家の中に??
とにかくおはなししてみることにしました。

ヒ「カバンについてきたよ。」

私「主人のカバン?」

主人のカバンのイメージをヒョウタンゴミムシに送ってみました。

ヒ「そう、そのカバン。」

私「どこからついてきたの?」

ヒ「遠くの海のほう。」

実は火曜日に主人が仕事の関係で遠くの海の町に行ったでした・・・
そこから着いてきたらしいです。(^^;)
そしたら、火曜日から家の中でほとんど何も食べていないのでは・・

私「どうしてここにやってきたの?」

ヒ「こういう虫もいるって知ってほしかった。
  やっと出てきて(カバンから)見つけてもらいたい
  所に出てきた。」

やれやれ~という感じでした。

私「今、お庭に出したけど大丈夫?」

ヒ「ここのゴミとか虫を食べて生きていけると思う。
  ずっと何も食べてなかったから。」

私「大変だったね。何かメッセージがあって来てくれたの?」

ヒ「海が汚れてきているよ。すごいよ。
  僕らは海の掃除屋さん。
  ゴミが、プラスチックとか、僕らが分解できないものが
  増えて、小さな虫も大きな虫も、生き物もプラスチックが
  体にたまって、だんだんと体が痛くなってるよ。

  小さな小さな粒みたいなプラスチックが、海中を漂って、
  海から陸にあげられて、砂も土も自然に還らない。

  自然に還るものをつくろうよ。
  今はだめでも、少しずつそうできないかな。
  自然に還る素材を使ったり、ゴミはちゃんと持ち帰ってね。
  
  小さなゴミ(プラスチック)でも自然に還らない。
  ずっと残る。
  そういうものが生き物を苦しめる。

  一人一人の力は小さいけど、末端の僕らが苦しまないように、
  みんなに伝えてほしいんだ。」

私「ちゃんと伝えるよ。」

ヒ「ここに来た甲斐があったよ。
  海ほど長くは生きられないけど、頑張って生きてみるよ。」

ヒョウタンゴミムシは、最後に元気よくそう言ってくれました。

海のプラスチックゴミの被害は、思ったよりずっと深刻でした。
こちらのページがわかりやすかったのでご紹介させていただきます。
以下はこちらの記事から引用させていただいています。

☆海に漂う“見えないゴミ” ~マイクロプラスチックの脅威~
クローズアップ現代
http://www.nhk.or.jp/gendai/articles/3725/1.html

九州大学 磯辺篤彦教授が海洋調査を行った結果、
調査によると、東京湾だけでなく日本近海の50か所以上で
同じようにマイクロプラスチックが見つかったそうです。
平均すると1立方メートル当たり3個程度。
これは世界の平均のおよそ30倍の密度になるそうです。

中国、インドネシア、フィリピンなど、アジアの国々から
大量のごみが海へと流出。
それが粉々になりながら日本近海へと流れてきている
と思われるそうです。

NGO 5ジャイアズ 代表 マーカス・エリクセンさんは、
汚れを取るため洗顔剤などに含まれている粒のマイクロビーズを
発見しました。大きさは僅か0.1ミリ。
チューブ1本に数万個入っているといわれています。
よく、歯磨き粉にも入っていますよね・・・

マイクロビーズは下水処理でも処理しきれずに河川や海に
流出してしまうのだそうです。

東京農工大学 高田秀重教授の調査の結果、石油から出来ている
プラスチックは、油に溶けやすいPCBなどの
有害物質を表面に吸着させる働きを持っているそうです。
海に溶け込んでいる有害物質を次々に集め、最大100万倍に
濃縮させることが分かりました。
これを海鳥が食べると、有害物質が体内に溶け出し、
脂肪や肝臓にたまっていくのだそうです。

現在は、明らかなヒトへの被害は報告されていないそうですが、
アメリカでメダカにプラスチックを食べさせて、そのプラスチックには
有害な化学物質がくっついていて、それを3か月食べさせ続けると
、肝臓に腫瘍、あるいは肝機能障害が起こるというようなことが、
アメリカの研究者によって報告されているそうです。

食物連鎖の最後あたる大きな魚類、海鳥、野生動物、そして魚を
食べるヒトに悪影響が出てくるのも時間の問題かもしれません。

外国では、プラスチックビーズの使用を禁止したり、自然素材の
ものを使用する取り組みがなされているようです。
日本でも生分解性プラスチックの研究がなされているそうです。

海辺でせっせと虫の死骸を食べ、お掃除や分解をしてきた
ヒョウタンゴミムシ。
自然から生まれた生き物も植物は、他の生き物や微生物の
力をかりて、みんな自然に還ることができます。
還っていけないのは、人間が作った物ばかり・・・

プラスチックビーズを使った製品やプラスチックの袋、
梱包材の使用を控えたり、プラスチックゴミを見かけたら
拾うなど、自分達できることを始めていきたいと思います。

私たちが何気なく使用している製品に行き着く先が、
海や生態系を汚すことなるかもしれない・・という意識を
常に忘れないでいたいと思います。

これからも虫の使者からのメッセージをお伝えしたいと思います。


蛍舞う夕辺 [むしのおはなし]

静岡市の駿府公園内にある紅葉山庭園で蛍の鑑賞会を
開催していたので、家族で行ってきました。

ご案内はこちらです。

☆5/24(火)~5/29(日) 蛍舞う初夏の紅葉山庭園(蛍の鑑賞会)開催
http://sumpu-castlepark.com/info/archives/66

初日の昨夜は、ぽつぽつ小雨が降りだすお天気で心配でしたが・・・
入り口には行列を作って待つ人が~。結構人気なんですね(^^)

ゆっくりと暗い庭園内に入ると・・・

ぽわ~ぽわ~と水辺をただよう蛍が!
明滅を繰り返しながら、仲間とリズムをとるかのように
光る蛍たち。


蛍 / yellow_bird_woodstock

おかりした写真です。
ホントにこんな感じでした(^^)

みなさん、嬉しそうに静かな歓声をあげています。
蛍の光ははかなげで、みなさんは思わず声を小さく
しています。
小さな光をいとおしむように、驚かさないように。
そんな気持ちになって、つい声が小さくなるのかもしれません(^^)
小さなお子さんも、じ~っと優しく蛍を見守っていました。

庭園内は放任竹林の竹を使用した竹灯籠が灯っていて、
きれいな光を放っていました。
大きな竹には様々な模様が彫られています。

所々に職員さんが立っていて、暗い道に迷わないように
足元の注意を促したり、ココに蛍がいますよ~と教えて
くださいました。

庭園の出口では、これからの催しのチラシと「駿河湾のめぐみ」
「里地・里山ってどんなところ?」という小冊子を配っていました。
そちらには、身近な自然と人とのかかわりや、山の恵みが海に流れて、
豊かな自然が保たれていることなどがマンガで解説されています。
小さなお子さんにもわかりやすく、自然を大切にしようと思える内容でした(^^)

竹林を管理できる人が減って、竹林が荒れてしまうと、成長の早い竹が
あっという間に広がって、他の植物が育たない暗い森になってしまうそうです。
そういう森では生き物も住みずらくなってしまいます。
竹は根の張りが浅いために、土砂崩れが起きやすくなってしまうことが
書いてありました。
里山を管理できないことは、山の動植物だけではなく、人や海の生き物、
生活に直結している問題だということが理解できます。

庭園で放任竹林の竹燈篭を展示していることも、そういった取り組みを
現しているんだなあと思いました。

義母は何十年ぶりに蛍を見られた~と感動していました。
昔は当たり前に飛んでいた蛍は、今ではほとんど
見ることが出来なくなりました。
はかない光を見ていると、自然と守ってあげたいという気持ちになります。
自分の目でちゃんと見ること、体験することで感じられるんだなあと
あたらめて思いました。

蛍を見た子供さんたちが、この光を大人になっても見ていたいと
思えるように。
この鑑賞会が自然や小さないきものたちを大切にしていきてたいと
思えるきっかけになればいいな~と思います。

最後にパンフレットのご紹介をしておきます(^^)
pdfファイルで絵本のように見ることができます。

☆里地・里山ってどんなところ?
http://www.city.shizuoka.jp/000727934.pdf#search=%27%E9%87%8C%E5%9C%B0%EF%BD%A5%E9%87%8C%E5%B1%B1%E3%81%A3%E3%81%A6%E3%81%A9%E3%82%93%E3%81%AA%E3%81%A8%E3%81%93%E3%82%8D%EF%BC%9F+%E9%9D%99%E5%B2%A1%E5%B8%82%27

☆駿河湾のめぐみ
http://www.city.shizuoka.jp/000157654.pdf#search=%27%E9%A7%BF%E6%B2%B3%E6%B9%BE%E3%81%AE%E3%82%81%E3%81%90%E3%81%BF%E9%9D%99%E5%B2%A1%E5%B8%82%27

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