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ヒアリのこと~落ち着いた対処を [むしのおはなし]

日本にヒアリが上陸したことで、様々なニュースや
ツイッターが出回っているみたいなのですが・・・

色々記事を読んでいて、落ち着いた内容で信頼できる
記事だと感じたものをご紹介しますね。

☆Yahoo!ニュース
「ヒアリ」の疑問を専門家が答える…覚えておきたい合言葉は“ひありおくやみ”
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170713-00010001-houdouk-soci&p=1

一部記事から引用させていただきます。
<ココが一番大事だと思いました。>


・琉球大学農学部教授 辻和希さん:

在来アリがヒアリを撃退するかもしれない

蟻塚を見つけたら公的機関に通報して、自分で駆除しようと
しない方がいいと思います。
例えば殺虫スプレーで歩きまわっている働き蟻を殺しても巣の中には、
たくさんのアリと女王がいますから、全く駆除にならないんです。

インターネットでは在来種のアリが撃退するんじゃないかという意見が
出ているそうですが、その通り ある程度はヒアリの侵入を抑える可能性があります。
ヒアリは巣を作るとすごく強いんですが、最初に巣を作る「羽アリ」という羽が
生えて飛んできた女王アリは弱いんですよね。その状態では、在来のアリがいると
撃退される可能性があります。
注意していただきたいのは、ヒアリだか分かんないけど怖いからアリをとにかく
殺せって殺虫剤を撒いたりするのは、おそらく逆効果です。それをやってしまうと、
戦ってくれる在来のアリがいなくなって、ヒアリが定着しちゃう可能性があります。

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在来アリがすべて、ヒアリを撃退してくれるということではないようですが、
ある程度侵入をおさえてくれるかもしれない。
だから、むやみやたらに日本の自然の中で生きているアリを駆除しないで~!
というほは本当だと思います。
今まで、にじのえほんでお伝えしてきましたが、アリも自然界の中で大切な
役割を担っています。(千尋)

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記事の引用の続きです。
(記事の内容と前後してしまっていますが、
先に駆除のことをお伝えしたくてご紹介しました。)

ヒアリは普通のアリと区別がつかないと思います。普通のアリの群れは、
ほとんど大きさが同じか、大きいやつと小さいやつがいるんですが、
ヒアリの場合はすごく大きいやつから小さいやつまでいろんなサイズがいるのが特徴です。

巣は、土でできた「蟻塚」という最も高いものでは5~60cmくらいになるもの作ります。

この「蟻塚」をつついたりすると中から怒ったアリが凄い勢いで出てくるので
面白がってやってはいけません。

→これは、普通のアリの巣でも、アリにとって大迷惑なのでやってはいけないと
思います(^^;)(千尋)


・アメリカの統計では、ヒアリが侵入した地域ではだいたい住民の9割くらいが
一生のうち1回は刺され、1年間に住民の半分から三分の一くらいが1回刺されています。
だから刺されて死ぬことはほとんど無いといわれていますが、刺される人はいっぱいいます。

・私も何回か、踏んだことが分からずヒアリに刺されたことがあります。刺されると、
お灸をすえられた熱さのような痛みがあります。ハチみたいに大きく腫れることはなく、
刺された部分に水ぶくれができて膿みが溜まり、その周りが少し赤く腫れます。
ただ、たいがい複数の個体が体に登っていて、一匹が何回も刺します。
すると他の個体も興奮して刺すんですよね。痛みはその日のうちに収まりますが、
水ぶくれの痒さは普通、1週間から場合によって長く続きます。
そして傷がなかなか治らない。

・ヒアリ対策の合言葉は「ひありおくやみ」


万が一刺された時のために「ひありおくやみ」という合言葉を覚えてください。

「ひ」…「“ひ”やす」まず刺された局所を冷やして炎症を少し抑える。
「あ」…「“あ”らう」局所についてる毒を洗い流す。
「り」…「“り”スクの認識」刺された危険をちゃんと理解する。
「おく」…「“おく”すり」抗ヒスタミン薬などを適切に使う。
「や」…「“や”すむ」動くと毒が回るので観察するために休んでください。
「み」…「“み”まもる」周囲の人はしっかり見守ってほしい。

アナフィラキシーショックによる呼吸困難などがなく、
局所反応だけであれば抗ヒスタミン薬、普通の虫刺されの
お薬を使ってください。ただ腫れが強い場合はステロイドの
軟膏であるとか、引っ掻いてばい菌が入ったら抗生剤も
必要なので、皮膚科とかに行ったほうがいいですね。
アナフィラキシーショックを起こしたとしても、
医者であればだれでも対応できるはずです。

ヒアリに刺されないためには、とにかく肌を露出
しないことですね。ドコドコでヒアリが出たという話
になったら駆除が済むまでは裸足で歩かないとか、
虫を手で触らないとか。お子様の対策もが必要です。

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他にも、こちらのページがとても参考になりました。

☆国際社会性昆虫学会日本地区会(JIUSSI)のホームページ ヒアリに関するFAQ https://sites.google.com/site/iussijapan/fireant


こちらにもこう書かれていました。

現時点ではアリ駆除は逆効果

いま「殺人アリ」パニックでアリ駆除剤が売れているそうです。
アリがいると不安になる気持ちはわかります。しかし今現在、
コンテナやその中身が置かれていた場所周辺以外ではヒアリは
まだ見つかっていません。そこで見つかるのはほとんどが巣から
はぐれた働きアリと思われます。いいかえるなら、港湾の
コンテナ置き場以外では野外巣はまだ確認されていないのです。 

よって一般市民の皆さんが今駆除しているのは100% ヒアリではないと断言していいでしょう。


これはヒアリ対策上由々しき問題です。理由はつぎのとおりです。

実はヒアリの侵略から私たちを守ってくれる「仲間」がいます。
それは日本のアリやクモなどの他の捕食者たちです。
ヒアリの働きアリは小さい割には屈強ですが、逆に翅アリ(新女王)
は大きい割に虚弱です - これは他のほぼ全てアリ種でいえます。
一般に、結婚飛行を終えたアリの新女王は、地面に降り立つと
すぐ巣作りを始めますが、十中八九失敗します。
なぜなら他の生物に邪魔されるからです。

最大の邪魔者はアリ自身です。翅アリが降り立った地面が、
もし他種のたとえば日本在来のアリの「領土」だったら、
たちまち地主の働きアリに見つかって殺されてしまいます。
実際、このシナリオがヒアリにおいてもあてはまることが
フロリダで行われた最近の野外研究で明らかになりました(文献16)。
地元在住のさまざまなアリたちの存在はヒアリの防御壁になりますが、
殺虫剤や耕耘機であらかじめ在住アリを除去しておくと、
ヒアリの新女王による新巣定着率が格段に上がったのです。

アリを過度に怖がる必要はありません。
在来のアリはヒアリと戦う友です。在来のアリを活かして、
ヒアリの新女王の定着を妨げましょう。

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むやみに殺虫剤を使用して、在来の日本のアリやクモなどを
駆除しないよう、落ちついて行動してください。

こちらの国際社会性昆虫学会日本地区会(JIUSSI)さんのサイトの
最初にこんな言葉がご紹介されていました。

「社会性昆虫とは、アリ、ミツバチやシロアリのように、
同種の中に繁殖をする個体と繁殖以外を担う個体という
役割分担が見られるものを狭くは意味します。
広くはアブラムシやある種のガの幼虫のように群れで
生活する昆虫すべてを指します。
昆虫ではありませんが、集団で生活する
クモやダニなどの節足動物の研究も本学会の対象です。

集団行動がもたらすこれら小さな昆虫の中に秘められた大きな力は、
大昔より人の好奇心をくすぐり続けています。」

すごく嬉しくなりました!

私は、アシナガバチが優れた社会生活を営み、仲間を大切にして
生き抜いてきたのを観察してきました。
アリもハチの仲間です。
彼等の見事な連携で、他の植物や虫たちが共生できていることを
忘れずに、彼等の存在を大切にしてあげてくださると嬉しいです(^^)

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