羽根のない雄蜂のその後

あれから約半月。

羽根のない雄蜂は最後に話した翌日から姿が見えなくなりました。
何度か巣にいないかを確認してみましたがいませんでした。

そのことについて仲間のハチに聞いてみました。

ハ「あのハチは死んだよ。
　　短い命だったけど、私たちの仲間として生きたよ
　　私たちはちゃんと彼を認めて生きたよ
　　心は何も変わらない。私たちと同じ

　　たとえどんな状況にあっても
　　どんなに体が不自由でも
　　心だけはしばれない

　　その命と自由は誰のものでもない
　　その命は彼のもの
　　それを私たちは知っている
　　命の限り　生きるだけ

　　たとえ明日巣がなくなっても
　　私たちの心は誰のものでもない
　　心はしばれない　自由だ
　　私たちの心は生きて　
　　どこまでも飛んでいくんだよ

　　彼がたった三日の命でも
　　私たちの心と魂は　共に在ったんだ

　　命はつなぐよ　どこまでも
　　生きる希望に乗せて　つないでいくよ

　　私たちは生きる
　　それが自然から与えられた力で
　　生きている　それだけで
　　自然とつながっている
　　あるがままに生きればいいんだよ」


photo by chihiro

生きることの本質は　命が自由であること

その心は誰にもしばれない　こわされない

あなたと私が信じる限り　ずっとそこにある


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