今年の4月は長雨が続き、虫たちにとっても厳しい春のスタートになりました。
アシナガバチも一回作り出した巣を放棄したり・・と大変そうでした。
長雨対策のためか、一匹のアシナガバチが自転車小屋の中に巣を作り始めました。
ここなら多少の風雨は大丈夫です。女王蜂も考えましたね(^^)
少々高い場所なので、毎日眺めての観察をスタートしました。


そして、4月25日二階のベランダの壁にセグロアシナガバチが巣を作り出しました。
ここは2012年に私が秋までじっくり観察をさせてもらえた巣とほぼ同じ場所です。
今年もこの女王蜂のおかげで観察日記をスタートすることができました!


4月27日の巣


4月30日の巣


5月5日の巣 女王蜂の頑張りでどんどん巣が大きくなっていきます。

この日は主人と一緒に庭の裏手の木の剪定に行きました。
物置の後ろに生えている木の枝がマンションの駐車場スペースに出てしまわないように
定期的に切るようにしています。


昨年、駐車場と我が家の仕切りのフェンス(網)裏に巣を作っていた場所に
新しい巣ができていました。隣にあるのは崩れた古い巣です。
ここは木陰で隠れるようにしてそっとしておきましたが、とても立派な巣に
なり、秋には無事にアシナガバチたちは解散しました。


これがこの巣の女王蜂です。昨年、ここから巣立った女王蜂だと教えてくれました。


この巣のとなりにある古い物置には、二つの巣がありました。


もうひとつの巣の女王蜂。

我が家の裏手は広い駐車場スペースになっていて、巣のあたりは車や出入り口からも
離れています。そう人の出入りはなく、普段は静かなので、このままそうっとして
アシナガバチが無事に育ってくれるように祈ることにしました。
毎年、ここに巣を作っていますが、近隣の人に見つからず、アシナガバチも
静かに暮らし、何もトラブルはなかったんですよね・・・

昨年、剪定しつつ木を維持したのですが、アシナガバチが木にいるイラガの幼虫を適度に
食べていてくれたらしく、木は生き生きと茂っていて元気でした。
イラガは少しはいるのですが、イラガもアシナガバチも適度な数でみんな元気で、木も
一緒に共生できている感じでした。

お隣さんの木は大量のイラガが発生して、木が枯れかけてしまい、大きく剪定しなくては
なりませんでした。

イラガは刺されると痛くて悪い虫と駆除されてしまいますが、アシナガバチのおかげで
自然にバランスよく、木もアシナガバチもイラガもうまく生きていけてすごいなと思いました。
ちゃんと食べてくれるもの、食べられるもののバランスが出来ているってこういうことなのだと
小さな生態系を感じた出来事です。

今年はお隣さんにはアシナガバチの巣がいくつかあるので、幼虫と木との生育のバランスを
保ってくれるかもしれませんとお伝えしたら喜んでくれました。
お隣さんは、お庭の木の実を食べにくる野鳥にも優しくて、アシナガバチにもご理解が
あってうれしいです。

でも、裏のみなさんのすべてがそうであるとは限りません。
アシナガバチの巣をみただけですぐに駆除!と大騒ぎされてしまうかもしれないので、
ここの巣は見つからないようにと願いつつ、木の剪定のときにこっそり見守ることにしました。


これは自転車小屋の巣なのですが、女王蜂の足がやけに長いことに気がつきました。
こちらの巣は営巣がちょっとはやかったので、幼虫の成長も早いらしく、女王蜂が
結構大きめの肉団子をあげていました。
思い切って踏み台に乗って撮影してみました。


ベランダのアシナガバチの巣に比べて、巣が縦に長いのでキアシナガチの巣だと
わかりました!観察が楽しみです。


ベランダのセグロアシナガバチの巣はキアシナガバチの巣より平らです。
幼虫の成長にしたがって、だんだんと巣の長さが長くなっていきます。
昨年、義母が木の剪定をしていて、うっかりキアシナガバチの巣を切り落として
しまいました。そのとき、キアシナガバチは最初の段階から巣が長いなあと思っていて
覚えていたのでした。
残念ながら、この巣を近くにボンドで固定したみたのですが、女王蜂は諦めたのか
戻ってきませんでした。
キアシナガバチはセグロアシナガバチよりも警戒心が強く慎重な印象があります。

ベランダのアシナガバチとは、少しずつ顔見知りになっていき、
こんな動画を撮らせてもらえました。

自分の食事が終わってから、触覚をきれいにお化粧する女王蜂。
リラックスしているのが伝わってきてうれしいです。
部屋の中で「な~う~!」と鳴いているのはティナちゃんです(^^;)
私がず~っとハチの観察をしているのでティナちゃんが鳴いています(笑)



今年もアシナガバチ観察日記、頑張りまーす!